「たぶん、今と同じマットレスを買うと思います」
店員さんにも、そう話していた。
今使っているのは、約1年前に買ったSertaのQ2サイズのベッド。
マットレスはセミシングルを2枚並べていて、幅は約163cmある。
寝心地には十分満足している。
引っ越しで冷蔵庫や洗濯機も買い替えた。
カーテンも必要だし、引っ越し代もかかる。
今は寝具に贅沢できる時期でもない。
だから新居ではセミダブルにして、マットレスは今使っているものと同じくらいのモデルを買えばいいと思っていた。
店員さんにも、
「8割くらいは、今と同じものを買うと思います(笑)」
と話していた。
その少しあと。
私は12万5,000円のマットレスを買っていた(笑)。
比較して、今と同じものでいいと納得するつもりだった
新居は25㎡、洋室8帖。
今のQ2サイズでは大きすぎるので、セミダブルにすることは決めていた。
東京インテリアへ行くと、今使っているものと同じマットレスも置いてあった。
実際に座ってみる。
やっぱり悪くない。
今も毎日使っているし、寝心地に不満もない。
これで十分だと思った。
ただ、せっかく実店舗まで来たので、ほかのマットレスも試してみることにした。
少し前に、かねたやの展示会でも20万円を超えるマットレスに寝てみたことがある。
そのときは、
「確かにいいけど、値段ほど違うかな」
というのが正直な感想だった。
だから今回も同じだと思っていた。
高いマットレスにも一応寝てみて、
「やっぱり今と同じくらいので十分だな」
と納得して帰る。
むしろ、そのために比較したかった。
そこで私から、
「同じような上のラインもありますか?」
と聞いた。
結局、5種類くらい試したと思う(笑)。
座った瞬間、「なんか全然違うな」と思った
その中にあったのが、
Serta オクシュアN6.8 SOFT。
セミダブルで、価格は12万5,000円だった。
最初に座ったとき、
「あ、なんか全然違うな」
と思った。
ベッドのプロではないので、何がどう違うのかを専門的に説明することはできない(笑)。
でも、分からないからこそ、感覚はかなりはっきりしていた。
柔らかい。
身体を包み込んでくれる感じがする。
でも、沈みすぎる感じはしない。
横になってみても、
「これ、気持ちいいな」
と思った。
今使っているマットレスも、その場にある。
だから何度でも比べられる。
寝て、起きて、また違うものに寝る。
それを繰り返しても、やっぱりこのマットレスが良かった。
値段を見る前の感覚では、
「これ、10万円くらい違うんじゃないか」
と思ったほどだった。
実際には、最初に考えていたモデルとの差は3万円ほど。
そこで急に悩み始めた(笑)。
3万円の差をどう考えるか
正直、結構悩んだ。
引っ越しには、想像以上にお金がかかる。
少し前には冷蔵庫と洗濯機を買ったばかり。
このあとベッドフレームも必要になる。
できれば値切って、もう少し安くならないかなとも思った(笑)。
残念ながら、そこは安くならなかった。
それでも考えた。
私は、よく寝る。
休日なんて、かなり寝る(笑)。
毎日使うものだし、長い時間身体を預ける場所でもある。
それなら3万円の差で、自分が明らかに気持ちいいと思った方を選ぶのはありなんじゃないか。
その代わり、ベッドフレームは抑えることにした。
店頭でもフレームを見たけれど、その場では買わなかった。
マットレスは実際に身体を預けないと、自分に合うか分からない。
でもフレームなら、サイズ、高さ、構造、通気性、耐荷重、デザインなどをネットでも比較できる。
だったら、マットレスにはお金を使う。
フレームはネットで、自分が気に入るものをできるだけ安く探す。
全部を高いものにする必要はない。
自分にとって大事なところにお金を使って、それ以外のところで調整すればいい。
そう考えると、自分の中で折り合いがついた。
高ければ、自分に合うわけでもなかった
今回ちょっと面白かったのは、以前試した約22万円のマットレスより、12万5,000円の今回のマットレスの方が、私は明らかに好きだったことだ。
もちろん、これは性能の優劣ではない。
身体も好みも人によって違う。
ただ、自分で実際に寝てみると、値段の順番と自分の満足度の順番は同じではなかった。
だから今回、5種類くらい寝てみて良かったと思う。
もしネットでスペックと価格だけを見ていたら、私はたぶん今と同じくらいの価格帯を選んでいた。
逆に、
「高い方がいいんだろう」
と値段だけで選んでいたら、もっと高いものを選ぶ可能性だってある。
でも実際に寝てみたら、
「私はこれが好き」
というものがあった。
ベッドのプロではない。
コイルの違いを詳しく説明できるわけでもない。
それでも毎日そこで寝るのは自分だ。
だったら最後は、自分の身体が気持ちいいと思ったものを選べばいい。
完全に素人の結論だけど(笑)。
Q2からセミダブル。でも、実際に寝る場所は広くなる
今回、ベッドはQ2サイズからセミダブルへ小さくなる。
幅約163cmから122cm。
数字だけ見れば、かなりのダウンサイジングだ。
でも、よく考えたら少し違う。
今使っているQ2は、幅約81.5cmのセミシングルのマットレスを2枚並べている。
真ん中にはスペーサーも入れている。
それでも、さすがに毎日継ぎ目の上では寝ない(笑)。
一人暮らしになってから、実際に私が寝ているのは、ほぼ片側のセミシングルだ。
約81.5cm。
今度のセミダブルは122cm。
つまり、部屋の中でベッドが占める場所は小さくなるのに、私一人が自由に寝られる場所は約40cm広くなる。
これはちょっと楽しみだ(笑)。
「Q2からセミダブルへ小さくする」
というより、
「今の自分に必要なサイズへ作り直す」
という方が近いのかもしれない。
新しい部屋では、少し雰囲気も変えたかった
冷蔵庫や洗濯機を選んだときにも、今の自分に必要な暮らしのサイズについて考えた。
今回買ったマットレスは、ブラックを基調にしたデザインだった。
少しラメも入っている。
今使っているものは白なので、見た目の印象もかなり違う。
ベージュ系のシーツを合わせたら、新しい部屋にも合いそうだなと思った。
冷蔵庫も黒。
テレビもスピーカーもある。
そこに新しいベッドを置いたところを想像すると、
「これならいいな」
と思えた。
今回の引っ越しでは、家具や家電をかなり入れ替えている。
もちろん、25㎡の部屋へ引っ越すからという現実的な理由もある。
でも、それだけではない。
少し、気分を変えたかった。
前に進みたいと思っていた。
気持ちは、変えようと思ったからといって、すぐに変わるものではない。
思い出だって、消そうと思って消せるものではない。
でも、周りの環境は変えることができる。
部屋を変える。
家具を変える。
窓から見える景色も変わる。
そうやって環境を少しずつ変えていけば、自分も少しずつ前に進めるような気がしていた。
予定より高くなったけど、楽しみの方が大きい
会計を終えたあと、
「予定より高くなったな」
という余韻は、もちろん少しあった(笑)。
ただ、後悔はなかった。
どちらかというと、清々しかった。
新しい部屋で、このマットレスに寝るのが楽しみだった。
しかも会計時に、会社の福利厚生の優待で5%引きになることが分かった。
12万5,000円が、11万8,750円。
6,250円安くなった。
そんな割引があると思っていなかったので、
「これだけ安くなったなら、まあいいか(笑)」
最後はそんな理由まで使って、自分を納得させた。
シーツもサービスしてもらった。
十分満足している。
一番楽しみなのは、ベッドとレースカーテンかもしれない
この日、新居用のカーテンも一緒に買った。
その中でも、かなり気に入ったのがレースカーテンだった。
とても軽い感じのレースで、風が入ると、ふわっと揺れそうだった。
新居は13階。
大きな窓がある。
季節のいい夜なら、厚手のカーテンを開けて、レースだけでも過ごせそうだ。
窓を少し開ける。
外から風が入る。
その風で、レースカーテンがふわっと揺れる。
まだ一度も住んでいないのに、そんな光景が目に浮かんだ。
ブラックのマットレスに、ベージュ系のシーツ。
そのベッドで寝る。
窓の向こうには、新しい景色がある。
今回買ったものの中では、このマットレスとレースカーテンが一番楽しみかもしれない(笑)。
今使っているQ2のベッドを手放すことに、寂しさはあまりない。
というより、今は新しい生活を整えることで精一杯だ。
5連休も、ほとんどそのために使った。
もしかすると、あとから何か感じることはあるのかもしれない。
でも今は、前を向けていると思う。
もし、いつかまた誰かと暮らす日が来たら、そのときはそのときで、新しい生活を作り直せばいい。
今は、今の自分に合う暮らしを作る。
ベッドは小さくなる。
でも、私が寝られる場所は広くなる。
そして、寝心地は今より良くなる。
そう考えると、今回の買い替えにはかなり満足している。
新しい部屋で最初に眠る夜が、少し楽しみになった。

