終わった日より、始まった日の方が難しい

昨日、離婚という人生の大きな節目を迎えた。

想像以上に濃い一日だった。

そして今日。

いつも通り仕事へ向かった。


朝起きた時、自分でも少し驚いた。

昨日まで感じていた重たいものが、少しだけ軽くなっていた。

頭の中の一区画が空いたような感覚だった。

理由はよく分からない。

でも、この半年の中で今日は少しだけ笑った気がした。


昨日までは夫婦。

今日からは独身。

言葉にすると大きな変化だ。

でも、不思議なくらい現実は変わらない。

半年間、一人で暮らしてきたからだろうか。

大きな衝撃というより、

何かが静かに終わった。

そんな空気だけが残っていた。


何度も自分に言い聞かせた。

これで解放される。

妻からでもない。

娘からでもない。

この半年続いた話し合いや、不安や、張り詰めた空気から解放されるんだと。

自分のことだけ考えていい。

お金のことも、自分のことだけ考えればいい。

そう思った。

でも、現実は劇的には変わらなかった。


人生は一本道じゃない。

一本の道の途中で、小さく角度が変わる。

その瞬間は、ほとんど気づかない。

でも、その小さな角度が、十年後にはまったく違う景色を見せてくれる。

私は今、その角度が変わった瞬間に立っている。

だから焦ってはいけない。

できるだけ心を落ち着かせて。

できるだけ荒れた気持ちのまま歩かないように。

一歩ずつ進んでいこうと思う。


妻や娘を、簡単に人生から消すことなんてできない。

二十年間一緒に生きてきた。

それだけの時間は、そんなに簡単には消えない。

だから無理に忘れようとは思わない。

いつか少し離れた場所から、

「元気でいてくれたらいい。」

そう思える日が来れば、それでいい。


離婚した翌日。

今日も仕事をした。

会社にはまだ何も伝えていない。

周りから見れば、昨日と何も変わらない一日だったと思う。

でも私の中では、確かに何かが始まっていた。

終わった日より、

始まった日の方が難しい。

だからこそ、今日という一日を大切に積み重ねていきたいと思う。

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